ネオ草食系

あけましておめでとうございます。昔貰った年賀状に「あけましておめでとうって何がおめでたいのかわからないですよね」、と書いてあったのが忘れられない藤本です。今年もよろしくお願いします。

 

改めてあけましておめでとうございます、何がめでたいのかわかりませんが

 

 

 

ここ最近はずっと卒論に追われていた。

 

とは言っても内容は勿論分量も大したことないもので、卒論そのものよりも自分の怠惰さや意志の弱さ、心の弱さに追いつめられていたのかもしれない。自律神経やメンタルの面でもブレブレになってしまったし。

 

ちゃんと卒論を進めるべく字数を埋めるべく文献を適当に探していると、草食系男子について書かれた論文を見つけた。

 

そもそも草食系男子とは、

草食系男子とは、心が優しく、男性らしさに縛られておらず、恋愛にガツガツせず、傷ついたり傷つけたりすることが苦手な男子のこと

を指すらしい(wikipediaより)(論文でwikipediaの記事をそのまま引っ張ってくると処される)

 

「草食系男子を自称する男は大抵が女性を油断させる為の手段として草食系男子という言葉を用い、実際は肉食系なので要注意!」なんてこともよく聞くが、恐らく僕もこの「草食系男子」に分類されると思う。

自分でこんなことを言うのも大概恥ずかしいが、どうも僕は人を傷つけたり人に傷つけられることが苦手である。だから滅多なことがないと人に対して怒ったり、罵詈雑言を浴びせたりなんてできないし、学生時代も兎に角自分が傷つかないようにだけ過ごして来た。

 端的に言えば「事なかれ主義」であり、八方美人でありたい人間なのだと思う。

 

それは別に恋愛においてだけではない(恋愛経験のほとんどないヤツが何を言ってるんだよ、という話だが)。怒る/怒られる、傷つく/傷つけられるのがいやだ、というのは親や先生、バイト先の上司に対しても感じていることだし、勿論友人に対しても感じていることだ。もし誰か僕に酷いことをされた人がいたら本当に謝りたい。

 

草食系男子の性質を恋愛以外の面でも持ち合わせているという意味では、「ネオ草食系」とも呼べるかもしれない。というか呼んじゃおう。なんかネオってつけたらカッコいいし、新しい言葉を思いついた自分に酔いたいからだ。

 

そしてこのネオ草食系という性格は生きづらい気がしてならない。勿論人間なんてみんな何かしら生きづらさを抱えて社会生活を送っているわけだし、自分やネオ草食系が特別だってことを言うつもりはない。

ただ、ネオ草食系の事なかれ主義は、他人との接触の中でどんどんその人自身が消耗されていくように思えるのだ。人から怒られたりしても人に対して怒れないし、多分だけど心が病んだ時とかに人を頼るのが苦手な気がする。

 

身体が病んだ時は人を頼ればいいと思う。十分な栄養が取れる食事を作ってもらったり、何か買ってきてもらえば治る。その負担は大したことないし、頼った人が同じような目にあったときにすぐに恩を返せる。

しかし、精神が病んだ時というのはこれが中々難しい。精神的に元気な人に「実はこんなことがあってさ…」なんて相談すると、向こうにまで負のオーラが伝染する気がするし、気も滅入るだろう。風邪だったら「気合いで治せ」なんて言えたとしても、精神的に病んでいる人はそもそもその気合いを出す余裕なんて無いことは自明である。だから掛ける言葉も慎重になるし、「無理矢理」明るい話題に持っていくくらいしかそいつからの相談をやり過ごす手段がないことだってあるだろう。そして何より過分に心配してしまうことも多々ある。つまり頼られる方も時間、労力、そして気持ちを消耗してしまう。

 

これを踏まえると、人を傷つけたくない性格のネオ草食系は、自分の心の悩みを人に吐露することにためらいを覚える。唯一他人に打ち明けられる瞬間があるとするのなら、それは同じような悩みを相談されたときだけである。「自分もこんなことで悩んでるんやで、悩んでるのは君だけじゃないんやで」というメッセージを込める意味合いで悩みを打ち明けられる。しかしこれは心の病の解決には決してつながらない。傷のなめ合いになってしまう。そんなことを考えていると悩みを打ち明けるのにグズグズしてしまう。結局相手の悩みを聞くだけで終わることもあるだろう。

そして優しくありたいので人の悩みはいつでも聞く。そうすると自分は消耗される。大変である。

 

多分、ネオ草食系は自らの悩みをSNS等に書くことで発散するのだと思う。自分の悩みを言葉にしてインターネットの海に漂わせ、それで人に打ち明けた気になる。いわゆる「ネオ」なストレス発散法を身に付けている人間であるし、「弱い人間」でもある。しかし、その行為にすらためらいを覚え始めた時、それはかなり危険な状態であろう。

 

幸運にも、僕にはそのような場としてのSNSやこのブログがあるし、また本当にヤバい時に悩みを聞いてくれるような友達にも恵まれている。最も、僕は能天気な性格である為、そもそもヤバイくらいに悩むことはそんなにないのだけれども。

ただ、そんな僕も、冒頭に書いたように卒論には相当にやられてしまった。自ら卒論を書く道を選んだのにも関わらず、である。そしてこれまたラッキーなことに、世の中の卒論を書いたことのある人は割と同じような悩みを抱えていた上に、人に対して愚痴ることで発散していたっぽかったので、愚痴は沢山聞いてもらえた。みんなありがとう。

 

 

久々のブログがものすごいネガティブな記事になってしまったので、最後にありがとうなんて書いたけどそれで相殺されたかな。それでつまらなさが加速してないかな…

ひそかにしたためているブログネタを大学生のうちに放出したいのですが、ほぼ全部楽しくない内容なので迷っています。なんか楽しい話を織り交ぜつつ書きたいものですな。

 

 

 

♪innocent world/Mr.Children を聴きながら

 

藤本でした

 

innocent world

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