カウンター

お久しぶりです。

久々にサウナに行ったら顔が赤くなったっきり戻らなくなった藤本です。

 

 

最近、やたらとサウナが流行っている。

 

もちろん自分もその流行りに乗った身である。

 

ドラマのサ道を何となく見て、サウナってこんなにいいものなのか、行ってみようかな等と思い、一人で行ったり友達を誘って行ってみたりした。

 

そして気が付いたら友達の方がサウナにハマっていた。このようなことが何回かあった。

 

思えば、サウナ以外でも、僕が何か良いなと思ったものを友人に勧めた結果、友人の方が僕よりハマったケースは幾度となくあった。

そのたびに、そいつの好奇心というか探求力というか、一つのものにハマり続けられる才能を称賛し、少しうらやましく思っていた。

 

ただ、最近になって、実はそいつらが凄いのではなく、自分に探求心が欠落してるんじゃないか、なんて悩むようになった。

例えばネットフリックスで面白そうだなと思ったものも、ウォッチリストに入れるまでで満足してしまい観ることなく終わる。例えば友人から勧められた音楽を、その時はものすごく感動して聴いて、アーティストの名前や生い立ちを調べるのに、気が付いたら忘れ呆けている。

 

ただ、探求心欠落人間の僕にも、一度始めてからずっとハマっているものがある。

それは深夜ラジオだ。

ひょんなことからくりぃむしちゅーのANNを聞き始め、気が付いたら160余回の放送を3周以上しており、有名なはがき職人の名前やネタも幾つかは覚えている(違法アップロードを聴いてました、すみません)

そして最近では仕事の移動中には欠かさず深夜ラジオのタイムフリーを流し、オードリーやその他諸々のラジオをほぼ毎週分聴いている。

 

思った以上に深夜ラジオリスナーは多いみたいで、最近では数少ない大学の後輩がリトルトゥース(注:オードリーのオールナイトニッポンリスナー)であることが判明し、ラジオやドラマの話で盛り上がったりしている。

 

そしてこの間、その後輩と春日が前住んでいたむつみ荘に行ったり、ラジオの話をしながら楽しく飲んだりした日があった。

だいぶお酒も進み、何軒目かで適当にバーに入った。

そこでむつみ荘に行った話なんかをしていると、バーのマスターから「ラジオ聴くんですか?」と尋ねられた。そこから自分たちが聴いてきたラジオの話をしていると、実はマスターは狂信的なラジオリスナーで、特にくりぃむしちゅーのANNは未だに何周もしているとのことだった。

 

これにはお互い驚き、熱い握手を交わし、僕が普段の20倍くらいの饒舌でセンズリの話などをベラベラ喋っていると、いつしか話題はマスターがラジオを聞き始めたきっかけに移っていた。

何でも、昔からとにかくお笑いが好きだったのだが、実家が厳しく、中々テレビが見られない環境だったという。そこで、夜中にコッソリラジオを付け、お笑い芸人たちの軽快痛烈なトークに聞き入っていたとのことだった。

そして実は一緒にいた後輩も、実家が兎に角厳しかったので、家の中で笑える唯一のコンテンツ、そして逃げ場としてラジオを支えにしてきたという話をしていた。

そこで僕は「あぁ、確かに自分もラジオ好きだけど、この人たちには勝てないな」と不意に思った。

 

何かに束縛され、何かしらの自由が無い環境に生きて、その束縛へのカウンターとしてモノにハマるというのはとんでもなく素晴らしいことだ。ファッションや音楽だって、支配層への抵抗心や、支配層から目につかないような場所で流行った何かが形となり生まれるケースがある。

やや話が大きくなりすぎたが、僕の後輩やバーのマスターは、家庭の目をかいくぐって自分の楽しみを探求し、ラジオにたどり着き、そして今もなおラジオを熱心に聞き続けている。そういった意味ではラジオリスナー文化の大きな担い手とも言えるだろう。

 

だからこそ、彼らには勝てないと思った。もちろん物事の好き度に勝ち負けがあるわけないし、あってたまるかとも思いたいのだが、思いたいのではあるが、その時はそう思った。(思っちゃったんだからしょうがない。)

そして、前述のような、僕が紹介したものに気づいたら僕より熱心にハマっていった人たちにも、もしかしたらそういうバックグラウンドがあるのかもしれないし、無いのかもしれない。

そしてそのようなバックグラウンドがあることは幸か不幸かはわからない。でも、そのことが彼らを一つのものへと突き動かしていることは事実であるし、何かにハマる姿というのはカッコいい。

 

まぁ、兎にも角にも僕はラジオを聴き続けるし、いつかラジオよりもハマれる何かが現れることをちょっと期待している。そういえばそろそろオードリー若林と南海キャンディーズの山ちゃんをテーマにしたドラマ、『だが、情熱はある』の第10話が始まる。見なくちゃ。

 

♪A Heady Tale/The Fratellis を聞きながら

 

 

 

この後また、夢でお会いしましょう。アディオス!

藤本でした。