20歳(2)

こんにちは

 

 

最近気圧に負け続けている藤本です。梅雨なんか飛ばして早く夏に行きたい。その思いでセレクトボタンや×ボタンやらを連打しても梅雨は飛ばせません。南無。

 

 

 

今日はまた20歳の頃のことを思い出しつつ書こうと思う。

 

 

 

僕の20歳を語るうえで欠かせない月がある。3月だ。

3月はほんと悲惨だった。

 

 

まず、いきなりだが3月初めに急性アルコール中毒で病院に担ぎ込まれた。

 

 

 

 

その日は中学の同級生たちと新宿で飲んでいた。二郎君の浪人終わりのお祝いということもあり、一軒目から結構盛り上がっていたと思う。

当時、自分は酒が強い、と妄信していた僕はその場で確かビールやウーロンハイ等を10杯近く飲んでいた。それでも何となく飲み足りないような気分で、二軒目に向かう時はルンルン気分で先陣を切っていた。阿保。

 

 

そして行き着いた2軒目。確か九州酒場みたいなテイストで、焼酎のメニューがやたら豊富だった覚えがある。勿論僕たちは飲み放題の安酒メニューしか見てなかったけど。

 

 

そこで何故か、過去に日本酒や焼酎で悪酔いし相当暴れたことがあるIくんが人数分の焼酎ロックをオーダーした。彼に大丈夫なのかと聞くと、たまにはいいだろ、今日はお祝いだ、みたいな返事が返ってきた。

こうして焼酎が続々と運ばれ、全員にグラスが行き渡ったところで、また調子に乗った僕が「乾杯とは、杯を乾かすと書いて乾杯と言います!カンパァイ!」なんて具合に音頭を取り、焼酎をイッキ飲みした。

焼酎の味はお世辞にも美味いとは言えず、皆チェイサーをがぶ飲みする中、僕だけチェイサーに口を付けなかった。もうその時には味覚がバグっていたのか、ただ単に水を飲むのがめんどくさかったのかはわからない。Iくんにも「お前やるやん」、と言われたのを覚えている。

この「お前やるやん」を皮切りに、自分の分はもちろん、お酒をあまり飲まない人の分まで僕の元へ寄せられた。調子に乗っていた僕はそれらをどんどん飲んでいった。

 

 

その後、僕がヘロヘロになりながら席を立とうとしたその足がテーブルにあたり、Iくんのグラスがひっくりかえったこと、I君がブチぎれたこと、そしてメチャクチャ謝りながらトイレに行ったことまでは覚えている。

 

 

トイレで吐こうと便器に突っ伏し、瞬いた。そして次に目に映った景色は僕の理解の範疇を超えていた。

まず、何故か僕はあおむけだった。何故か天井が白く、何故か周りに白衣のお姉さんが立っていた。そう、長い瞬きを抜けるとそこは病院だった、のだ。

 

 

起きてからもベロンベロンだった僕は、車いすに乗せられシャワー・トイレへ連れてかれた。そして戻ると、飲み会にいたH君と、飲み会にいなかったはずのT君が待ってくれていた。話を聞くと、T君はH君からのヘルプを受けて僕を介抱してくれたと言うのだ。僕の溶けかけていた脳みそでは、もう何とお詫びをすればいいのやら、ということしか考えられず、彼らが僕の代わりに色々病院の手続きをしてくれていた間ずっとゴメン、本当にゴメン、と連呼していた。

その時彼に「頼むからもう謝らないでくれ」と怒られた。

 

 

その時僕はコントのようにまた「ゴメン」と言ってしまったのだけど、後に考えたら、その時言うべきだった正解の言葉は「ありがとう」だった。

 

 

噂によれば、日本人は「ありがとう」よりも「ごめんなさい」と言う回数が圧倒的に多いらしい。人に何かしてもらった/ている時、恐らく多くの人は「この人に今自分は迷惑をかけている」というマインドになるのだろう。もちろん、やってる本人も多少の迷惑を被っていると感じるケースもあるかもしれない。しかし、人が自分の利益にならない他人本意の行動をとるときというのはその人の”優しさ”が原動力になっていることも多いはずだ(僕は性善説派なので)。特に友達に対してだと尚更に。

そんな”優しさ”をしている時、「ゴメン、本当にゴメン」等と連呼されたらどうだろう。初めは「気にすんなって」等とたしなめるだろうが、次第に「なんでこんなに謝られなければならないのだろう、自分なんか変なことしたっけ」等、良いことをしているはずなのに自分を責め始めたり、単純にネガティブな言葉を連呼されて腹が立つだろう。

そう、「ゴメン」というのはあらゆる場面で使える万能薬のような言葉に感じるが、同時にネガティブな言葉でもある。

 

そういう時に「ありがとう」と連呼されるとどうだろう。無論、同じ言葉の連呼はその言葉に込める思いや価値を引き下げるかもしれないし、イライラする人もいるかもしれない。しかし、「ゴメン」と違って「ありがとう」というのはポジティブな言葉で、正直いくら言われても多くの人はそんなに悪い気はしないと思う。「ありがとうってネガティブな言葉じゃん」等という人はよっぽどひねくれている。

個人的には、「ゴメン」と言うとその出来事は終わってしまうが、「ありがとう」と言うとその出来事は先へ繋がるものになる気さえする。なんかこう、例えば恩返ししよう、とか、今度他の人が困っていたらこうして助けよう、とか前向きに今後を考えるきっかけになる。ようわからんが、何かことばと心の関係的な理由があるのかもしれない。

 

 

なんてことを考えてました。

 

 

まぁ、そういうわけで介抱してくれた友人たちにはほんとに感謝しています。もちろん迷惑掛けた部分に関しては申し訳ない気持ちもあるけど。自分もこの間お酒の場で救急車を呼んだ時にその苦労は身に染みてわかりました…

 

 

ちなみに病院で起きた時、全く知らない服を着ていたのだけど、それもたまたま病院の近くに住んでいた高校の友達がわざわざ持ってきてくれたものらしい。本当にありがとうございました。。。

 

 

 

 

余談だけど、人間が意識低下/混濁した時に、その程度がどれくらいなのか計る「意識レベル」って指標があるんだけど、僕は意識レベル300だったみたいです。300がどれくらいか気になった人はここを見てみてね☆

これも余談だけど、親に「どうせ他の人から聞くと思うから言うけど…実はお酒で失敗して...」みたいな電話をしたら「なんだそんなことか、てっきり留年の電話かと思った」って笑われました。息子が死にかけだったのに何だよ、軽いな、、、

まぁ実際この一年後、ちゃんと留年の電話もしたんだけどね…

 

 

 

 

 

これまた長くなったのでここらで終えます。EDを発症した話も3月なんだけど...

急性アルコール中毒の話だけnoteに書けば投げ銭貰えるかな、、、

 

 

 

 

酒は飲んでも呑まれるな

 

 

 

 

♪日本全国酒飲み音頭/バラクーダ を聴きながら

 

 

藤本でした